2010年3月25日木曜日

すべてがうまくいく8割行動術

すべてがうまくいく8割行動術 [ソフトバンク新書]
米山公啓
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 142268
おすすめ度の平均: 4.5
4 自分の目指すスタイル!
5 神経内科医も現代病の救世主になる!?
5 24時間働けるわけないだろう
3 軽めの仕上がりでやや期待はずれ
5 とても読みやすい文章で、一気に読破!

前半で人間の脳の幸福を感じる仕組みをドーパミンとセロトニンを中心に解説して、後半は無理のない8割で行動するとどんな風にうまくいくか、というのを様々な事例を挙げて説明してる。

なんか全体的に中身が薄かった。 前半の幸福を感じる仕組みについても、結局はドーパミンとセロトニンに行き着くんだけど、その部分をあっちからこっちからと解説しているので、繰り返しになっているし、後半の部分は様々な事例を挙げているけど、結局メタ化されているのはなんでも8割程度で満足しましょうね、ということだけ。

全力じゃなく、8割程度で満足するようにしておけば、セロトニンが分泌されて、幸福になれますよ、ということを説明するために書かれた1冊の本。

2010年3月22日月曜日

神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック

神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック (GA文庫)
大迫 純一
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 16731
おすすめ度の平均: 4.0
4 多色とのリンク度がすごい!

ポリフォニカシリーズのポリ黒がひとまず終了。 

詰めすぎたせいか最後の方がちょっとあっさりしすぎてるよな-ってきもするけど、マナガがマナガになった理由、マナガとマティアとの関係とかいろいろな伏線がちゃんと回収されて終わっている。 

ポリ黒はこの後も続くみたいだけど、自分の中ではポリ黒は終了なのでもう続きはかわないとおもう。 これだけちゃんと物語に始末つけて終わったのならそれで終わったらいいのに。 漫画でもそうだけど人気のある物語を無理矢理続けるのは、もったいないと思うんだけどな。

ポリ黄は読んでないんだけど、結構物語的には関連が深いみたいだし、できれば読んでみたいと思うんだけど、未読が200超えているので、パスかなぁ

ロボットとは何か――人の心を映す鏡

ロボットとは何か――人の心を映す鏡  (講談社現代新書)
石黒 浩
講談社
売り上げランキング: 61357
おすすめ度の平均: 4.5
3 どちらかというとエッセイですね
5 不思議な読み味
4 作ることによる理解
5 もう一つの正当なアプローチ
5 あちこち付箋だらけに!

タイトルは「ロボットは何か」になっているが、内容はロボットを通して、人間とは何かを考えている。 通常の哲学などではなく、ロボットと人との関わりの間から人間の本質に迫るヒントを得ようとしている。 高速なコンピュータと精巧な機械技術の発達により可能になった、現代ならではの哲学だと思う。

もちろん、ロボットを通して人間存在に対する疑問などを考えているが、その答えが出ているはずもなく、この本の中ではその過程で得られた断片的な知見、また可能性の考察で、確定した結論が出ているわけではないんだけど、その過程で示される知見はものすごく興味深い。

石黒氏は研究を通して、人間には本質的に感情、知能、意識に代表される心というものは存在しないと述べている。 自分も同じような考えを持っていて、自分という物は独りでは存在し得ず、他者との関わりの間においてのみ見いだせると思っている。 おそらくなにもない空間に独りでいるとすると、遠からず自意識は消え失せてしまうだろう。

ロボットと人との関わりから、人がいかに人に対して本質的な興味を持つのかがわかってくる。 意識を錯覚させてまで対象を人間として認識しようとするその人の本質はとても興味深く面白い。

人間の本質を理解するその一端になると思う。