斎藤一人の人を動かす
斉藤一人さんの弟子の著者が、斉藤一人さんにいろいろと話を聞いて、その対談を本にしたもの。
斉藤一人さんが書いた本じゃなくて、斉藤一人さんの考えを著者が自分の理解としてかみ砕いて、それを書いているからものすごくしっくり来て分かりやすい。 著者の年齢が自分と同世代ということもあるんだろうけど著者のフィルターを通すことで斉藤一人さんの考えがより要点を押さえた形で伝わってくる。
最近はやりのビジネス書とによくあるように、話の要点を抜き出して項目として記載している。 横着して要点だけ読むと普通の啓発本と変わらないという印象を持ってしまうかもしれないけど、その項目は本当に要点のみに絞られていて、その要点に至るまでの話を読んでこそ、その要点が際立つようになっている。
あとがきで7回読み直してほしいとかいていたけど、この内容の濃さとそれを自家薬籠中のモノとして身につけるためには、手元に置いてそれ以上に読み返していきたい本だと思う。
久々にこれはすごいと思える良書だった。
P49、成功するのは人に自己重要感を与えられる人になるためだと心に刻め
P51、必ず人というものはひとりは一なんだって思ってるんだよね。だからこの人はすごく偉い人だとかいっても俺にとっては一なんだよ。一人の人間で百とか千とかっていうのはないんだ。どんな人でも喜べば同じなんだよ。
P75、人間に必要な3元素。体に栄養、脳に知識、魂に徳
P86、人にあげる人のもとには、もっと素晴らしいものが舞い込んでくるようになってるの。
P108、もっと分かりやすく言うとな、『あなたの願いを叶えます』ってものが、人の心を動かすんだよ。
P113、今、ここ、目の前にいてくれる人のことを大切にすることで人生のチャンスが増えていく
P133、一つは『上司にも重要感があるんだよ』ってことと、『上司を動かせるくらいの自分になりな』ってこと、そして『上が動かないんだったら、自分から仕掛けていくくらいの心構えを持ちな』ってこと。
P177、「そうやってな、チャンスって人が運んできてくれるんだよ。だから自分のところにきてくれたひとを一生懸命大事にして、相手の重要感を上げることに集中しな。そうすればお前の魅力がどんどん上がって、勝手に協力者が出てくるんだよ。」
P247、文句を言う少数の人間より、喜んでくれるたくさんの人にフォーカスする。
2011年10月27日木曜日
2011年10月11日火曜日
ふしぎなキリスト教
ふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)
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橋爪 大三郎 大澤 真幸
講談社
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講談社
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2011年9月26日月曜日
史上最強の内閣
相変わらずぐだぐだな日本の政治状況を見ていると、こういう即断即決な割り切った果断な政治が出来る人材が出てきてほしいと思ってしまうが、そういうIFな政治と政権の物語。
北朝鮮からミサイルが日本に向けて発射されようとしている時、政権を担っていた政治家は現在の状況が自分たちの能力を超えて言えると判断し、実力者が集まっている影の内閣にその実権を譲ることを決定する。 というようなところから話が始まる。
登場するキャラクターは歴史上の有名人の名前をもじっていたり、現実の政治家の名前をもじっていたりで、政治風刺の物語っぽくなってる。 物語のノリとしてはおちゃらけた感じ、なんとなく「日本以外みんな沈没」みたいな雰囲気を感じる。
読みやすい文体なんだけど、内容としてそれほど得る物もなく、考えさせる物もなく、まぁふつうの時間つぶしの小説。
3両編成の新幹線は見てみたいかも
2011年9月24日土曜日
中卒の組立工、NYの億万長者になる。
中卒の組立工、NYの億万長者になる。
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大根田 勝美
角川書店(角川グループパブリッシング)
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角川書店(角川グループパブリッシング)
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貧乏でものもろくに食うことが出来なかった人が、今はNYで億万長者として暮らしている。 そんな人の伝記。
億万長者になるにはどういう道があるかというと、まずは会社に勤めてがむしゃらに働いて、次に自分の会社を作って、そして最後にベンチャーに投資をしていく、これが一つの道だが、この道を進んで億万長者になった著者がその場その場でどのような思い、どのような判断で行動してきたのかがわかる。
途中で挟まれている「億万長者の教え」はよくある成功本とかわらないけど、そういう物を知らなかったであろう著者の行動が、よくある成功本で語られるノウハウに対して、実際の体験による物語という強力な肉付けがされている。
成功者になるための道筋の一つを知るものとしていい本だと思う。
2011年7月10日日曜日
共感企業
これからの時代に企業をどのようにしていくのか、そういうことを考ええた場合、ブランディングや選択と集中、顧客の巻き込み、ネットを使った顧客とのつながりなど様々なキーワードがあるが、それらをまとめて「ビジネス2.0」として一本の筋を通してまとめて解説してある。
これからの企業運営を考える上では必須の一冊になる。
自分のことを考えた場合、自分は一企業に雇われているサラリーマンであり、企業の運営に関わるような立場でもないが、これからの時代の企業において社員としてどのように企業活動にコミットしていくのか、そういう面でとても考えさせられるものだった。
できれば自分では決めることのできない、会社としての方針などを考えるためにも
、うちの会社の経営者にもよんでほしいとおもう。
P18、ビジネス2.0では、「貢献」「評価」「尊敬」「信頼」『感謝」『喜び(JOY)」「感動(WOW)」「愛」『徳」そして『共感」といった言葉がキーワードになる。
P23、第一に、顧客が求めているとしている経営の前提がすれてしまっていることに経営者が気づいていない。(略
第二に、社員のポテンシャルに気づいていない。社員から最大限の力を引き出すことがマネジメントの仕事であるにもかかわらず、昔ながらの日本語ガイドをさせている。
P31、ビジネス1.0 人の気持ちと地球を消費し尽くすビジネスのあり方。
ビジネス2.0 人の気持ちと地球をリスペクトするビジネスのあり方
P37、自分は常に事業の経営に任じては、その仕事が国家に必要であって、また道理に合するようにしていきたいと心掛けて来た。仮令素の事業が微々たるものであろうとも、自分の利益は小額であるにしても、国家必要の事業を合理的に経営すれば、心は常に楽しんで事に任じられる。故に世は論語を持って商売上の『バイブル」となし、孔子の道以外には一歩も出るまいと努めて来た。それから余が事業上の見解としては、一個人に利益ある仕事よりも、多数社会を益して行くのでなければならぬということを常に心していた。
(中略)
多く社会を益することでなくては、正径な事業とは言われない。仮に一個人のみ大富豪になっても、社会の多数がために貧困に陥るような事業であったならば、どんなものであろうか。如何にその人が富をつんでも、その幸福は継続されないではないか。ゆえに、国家多数の富を致す方法でなければいかぬというのである。
P43、顧客参加型市場には四つの特徴がある
(1)面白いかどうかが決め手
(2)境界がなくなってしまっている
企業と顧客の境界がない。
(3)逆転している
顧客参加型市場では、企業は「フリー(無料)」にして顧客に使ってもらう。つまり企業がお金を払う。顧客は払わない。
(4)企業と顧客が共感をベースに協創する
P56、ウッフィー(Whuffe)は、仮想通貨だ。作家のコリィ・ドクトロウの小説『マジックキングダムで落ちぶれて』(Down and Out in the Magic Kingdom A Tor book, 2003邦訳ハヤカワ文庫)に由来する。 ウッフィーはソーシャルキャピタルで、現実の通貨では買いたくても買えない。徹底的に利他的な性質を持つ。つまり、誰か他人のお役に立つ、貢献する、評価される、尊敬を受ける、信頼を得る、感謝される、喜び(JOY)、感動(WOW)、共感…いわゆる日本語で言うところの「徳を積む」とウッフィーが増える仕組みになっている。
P64、商人にとって重要な仕事はTwitterフォロワーの数を増やすべくフォローしまくることではない。フォロワーが増えたところで過疎地駅前から渋谷駅前に移転するに過ぎない。商売の提供価値が増えたわけではない。共感のベースがなければならない。
P69、そしてちょうど生物が酸素と水を外界から取り入れないと死ぬように、企業は外界つまり顧客やコミュニティなどからいただくウッフィーを取り込まないと死んでしまう。
P141、ビジネスを定義してみる
あなたのビジネスはなんだろう?
「うどんを作っています」
「Tシャツを売っています」
「焼き窯を設置したライトバンであちこち回って、焼きたてピザを販売しています」
いずれも「doing」によるビジネス(提供価値)の定義だ。
「おいしいランチタイムをうどんで」
「アウトドアで焼きたてあっつあつのピザを味わう喜びを体験してもらっています」
こうなると世界との交流方法、つまり「being」による定義になる。
doingからbeing へ。これがブランディング基本である。
P159、私は、「何の価値を想像するのか」から考える。それから、必要な人材を考える。獣医が必要かどうかは創造した価値の提供手段が規定する。
P179、認識を変化させるとは、ものの見方を変える。違う見方をする。方法は三つある。
第一に、気づくことである。第二に、機知により未知を推定する。第三に、市場の空席を発見する。
P182、気づく力の磨き方
磨き方その1 ネタ目で世の中を観察する
磨き方その2 足腰を軽くする
磨き方その3 「似ている」を探す
磨き方その4 修飾を外す
P188、イノベーションの壁
業界常識にどっぷり浸かっていると、業界をひっくり返すようなイノベーションがでてきたとき、望ましい反応ができない。反射神経が鈍くなる。これをイノベーションの壁と呼ぶ。
P204、顧客からの要求に変化があるという。以前はプレゼンテーションの方法やアプリケーションソフトの使い方など、モジュール(規格)化しやすい研修が多かった。しかし、最近は「商品リスト」にないオリジナルメニューを組んでほしいといわれることが多い。例えば、営業・製造・技術など所属部署をまたがってプロジェクトを進めるときに必要なマインドを醸成するような研修などだ。
2011年4月17日日曜日
早坂茂三の「田中角栄」回想録
著者の早坂茂三氏は田中角栄の秘書を23年務めた人で、それだけに田中角栄のことをもっともよく知っている人の一人だろう。 その著者が田中角栄が語った整理理念や考えた方を纏めている。
自分が政治とかを意識しだしたときには、田中角栄はもうロッキードで有罪判決を受けて、死んでいた頃なので、何をしたのか、どんな人だったのかはよくわからない。 しかしこの本で田中角栄の経歴や考え方などを読むと、戦後最大の政治家といわれる理由や未だに日本の政治において田中角栄の影響があることがよくわかる。
いろいろと問題も多かった人のようだが、それでも日本のことを考え日本のために行動した政治家だったのだと言うことがよくわかる。
本気になればすべてが変わる―生きる技術をみがく70のヒント
本気になればすべてが変わる―生きる技術をみがく70のヒント
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松岡 修造
文藝春秋
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文藝春秋
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松岡修造って、ただ前向きで熱い人かと思っていた。とくに修造botイメージが強い。 それ以外では松岡修造という人を自分はよく知らなかったのだが、この人は熱い人なのではなくて、計算的に熱い人を演じることでモチベーションを上げようと意識的にしている人だと言うことが分かる。 実際にはただ前向きで熱い人なのではなく、地道でコツコツとした努力の人なんだと言うことがよくわかる。
日記を書き、それを読み返すことで、自分のことをよりよく知り、イメージトレーニングを行い、前向きな言葉をいい、自分を褒める。そして自分の不機嫌やストレスと上手くつきあう。 そういった松岡修造が行っている様々な工夫が書かれている。
以下自分のメモ
・自分の取扱説明書を書く、瞑想などを行い自分の心に耳を傾ける。
・日記を書き、それを読み返す
・自分に今必要な十箇条を書く
・ストレスの原因と、ストレス解消を行ったリカバリとをポイント化して、バランスシートをつくる
・目標をかく目標達成ノートをつくる
・自分を読める、ネガティブな言葉を使わない
・プレゼンを行うときには、イメージでその場にあるものにキーワードとなる言葉結びつける。そうすることでそれを見ることで話すつもりのことを思い出せる
・がんばる自分を好きになれ
・森信三の修身教授録、安岡正篤の帝王学、中村天風の完全積極
・それをイメージすることでいらいらから抜けることの出来る、心のセーフティブランケットを持つ
・随所作主、随所に主となれば、立つ処みな真なり
・様々なアドバイスをもらったら、それを紙に書いて比較検討する
2011年2月24日木曜日
かんなぎ家へようこそ!
かんなぎ家へようこそ! (GA文庫)
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冬木 冬樹
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 135042
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ものの見事に全編ボケツッコミ。最初少し立ち読みしたときには、「カラクリ荘の異人たち」とか、「妖怪アパートの優雅な日常」の系統のものかなとおもってた。
たしかにそういう系統のストーリーで、またそれなりのテーマもあるんだけど、そんなこと置いといて、遍と帯のボケとツッコミの応酬、しまいにはボケが二倍。 ここまでボケツッコミに徹底したラノベは見たことない。
台詞回しが多い分、文字数はかなり少ないし、ボケツッコミの部分を省いてメインになるストーリーだけにしたら、ものすごく短いものになってしまうだろうけど、家族と幸せというテーマがしっかりと据えられているので、短いがまとまった物語になり、読みやすい。
バカテスとおなじように難しいこと考えずに笑いながら読めるラノベだ。
2巻が今月出る予定なので、読んでみたけどとりあえず買っとこうと思う。
2011年2月22日火曜日
雪逢の狼―陰陽ノ京月風譚〈2〉
雪逢の狼―陰陽ノ京月風譚〈2〉 (メディアワークス文庫)
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渡瀬 草一郎
アスキーメディアワークス (2010-08-25)
売り上げランキング: 37586
アスキーメディアワークス (2010-08-25)
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メディアワークス文庫になって、主人公が賀茂光榮に変わっていたんだね。 あんまり特定のキャラが主人公という感じではなく、陰陽寮の関係者みんながメインキャラクターという感じの物語なので、あまりそういう変化に気がつかなかった。
慶滋保胤と同じように賀茂光榮も、違った方向性だけど見てて気持ちのいいキャラクターなので、安心して読んでられる。 ふと思ったんだけど、腐女子のお姉様方には賀茂光榮と住吉兼良とのカップリングとかおすすめじゃないかと思ったりしたんだけど、腐女子的にはどうなんだろうw
それはさておき、陰陽の京はどの物語もそうなんだけど、思いの悲しさのようなものが通底していて、読み終わった後は何とも言えないしんみりした気分になってしまう。 こういう独特の雰囲気のある物語はあまり無いような気がするし、今後もまたいい物語を紡いでいってほしいと思う。
賀茂光榮は今のところ相方と言えるようなキャラが住吉兼良しかいないんだけど、今後もこの方向で物語は進んでいくんだろうか?
それはそれでいいんだけど、いよいよ女っ気がなくなっていくなぁというのが気になったり
断罪のイクシード -白き魔女は放課後とともに-
断罪のイクシード -白き魔女は放課後とともに- (GA文庫)
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海空 りく
ソフトバンククリエイティブ
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毒舌系ヒロイン、買うかどうか結構迷ったあげくの購入だったんだが、これは正解だった。 女の子キャラはかわいく、男キャラは格好良く、そして独自の魔法理論を使ったガチバトルもの。
デビュー作なのにあちこちに伏線をばらまいて、明らかに続刊を意識した作りだし、この先の話がものすごく楽しみ。 2巻も発売されていたはずなので、これは続きを買う。
2011年2月17日木曜日
情報のさばき方―新聞記者の実戦ヒント
情報のさばき方―新聞記者の実戦ヒント (朝日新書)
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外岡 秀俊
朝日新聞社
売り上げランキング: 40904
朝日新聞社
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自分なりに日々大量の情報を集めて、整理したりしてなかったり、まとめたり放置してたりしているが、新聞記者などは日々発生してくる大量の情報をどのようにしてさばいているのか、そういった技法的なことがわかることを期待して読んでみた。
結論としては残念ながら、そういった情報ではなく、まさしく新聞記者にとっての情報の集め方、情報の整理の仕方、そして情報の発信の仕方というもので、新聞記者、雑誌記者なら必読だと思うが、自分の目的にはあまり役に立たないものだった。
自分は新聞記者になるような予定はないので、あんまり役に立たないと思ったが、情報収集の仕方や、インタビューのやり方、また取得した情報をどのようにして判断するのか、記者として情報を入手した時にはどのように行動するのが正しいのかという、新聞記者にとってのノウハウは自分の経験や先輩のエピソードを用いて詳細に描いているので、必読だし、折に触れて読み返すべきではないかと思う。
自分もあまり役に立たないとは思ったが、インタビューの仕方や、情報を判断した結果の検証というのは興味深かった。 この辺の知識は役に立てるように思える。
2011年1月28日金曜日
アフリカ 動きだす9億人市場
自分のアフリかに対するイメージは、南アフリカを除いて貧困と内戦ばかりで、投資市場と呼べるようなものはろくに存在せず、せいぜいが個人の小売商店があるという程度のボンヤリしたイメージだった。 とくに気にかけるほどのものは何もない、人類最後の未開拓地、それが自分のアフリカに対する印象だった。
当然のことながらろくにアフリカに対する知識のない自分の持っていたイメージは、現実と掛け離れていて、そこに人が住んでいて、生活していれば様々な日用品、食料品が必要になり、需要があれば供給があるわけで、さまざまな企業が現地に根差したマーケティングを行い、市場を開拓して活発なビジネスを展開している。
この本はそういう自分の予想しなかった、全く知らないアフリカの現状を詳細に伝えてくれた。
「第一部 アフリかとはどんな大陸なのか」ではアフリカの現状と、その規模や金融、地下経済などのポイント、そしてアフリカを構成する人々と、市場のターゲットとなる人々の特徴など、アフリカの今を様々な観点から紹介し、「第二部 新たな市場をどう開拓するか」で、アフリカで商売をしている人たちが直面した問題とその解決方法など、さまざまな商売を行う上でのエピソードから、どのようにして未開拓な市場を開拓していったのか、またそれらの市場にはどのような伸びしろがあるのかなどが述べられている。
この本全体を通して様々な活動を行っている企業が登場しているが、現在のアフリカの活力の原因の大きな部分は携帯電話に寄るところが大きいようだ。 アフリカも発展途上国の零に漏れず、インフラの不備から固定電話を飛び越して携帯電話が急速に普及しているが、その携帯電話を使用したマイクロファイナンスが経済の活性化を促し、そこに様々なビジネスチャンスと起業家精神をもり立てているようだ。
またアフリカに対する企業の影響などを推測してみると、やはり同じような発展をしてきている中国、インドの企業が退去してアフリカで活動を行い、そこにP&Gやコカ・コーラ、ネスレなどの世界的な企業が着実な成果を上げているという雰囲気が読み取れる。
全般的にはヨーロッパ系の力が強く、そこにインド、中国が絡んでいる雰囲気で、アメリカの影響はヨーロッパに比べると薄く、やまして日本の影響はほとんどないような雰囲気。 残念ながら日本からアフリカはいろんな意味でちょっと遠いようだ。
この本からはアフリカに対するかなりの楽観性が感じられる。 これからもアフリカは成長していくだろうが、アフリカは現在1960年代にインドがそうであったような、ほとんど経済的なメリットがない地域として思われている。 アフリカがある程度経済的な力をつけて、世界市場で頭角を表すのにはまだまだ時間がかかるのは間違いないようだ。
2011年1月24日月曜日
最近買った本
投資十八番 : 今年、ブログで紹介した本のまとめ で、おすすめされていたので購入。
神さまと神社―日本人なら知っておきたい八百万の世界 (祥伝社新書 (035))
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井上 宏生
祥伝社
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祥伝社
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神社は身近にあるんだけど、結構なかの運営とかがどうなってるのかよく考え出すと分からない部分が多いので、その辺が分かることを期待して。
これでわかった財務諸表 (日経ビジネス人文庫―基本のキホン)
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金児 昭
日本経済新聞社
売り上げランキング: 539722
日本経済新聞社
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ちょこちょこと株取引とかやってるんだけど、この辺の財務諸表とか全然理解していないので、参考になれば菜と言うことで、購入
レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書)
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本田 直之
幻冬舎
売り上げランキング: 2328
幻冬舎
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レバレッジの本田さんの定番ですね。 最近時間がないので、参考になるかなと。
京都に長いこと住んでると、ときどきこういう噂を聞く。 こういう書籍になるようなのは裏の表に過ぎないだろうとは思うけど、興味がてらに。
ゲート―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編
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柳内 たくみ
アルファポリス
売り上げランキング: 10528
アルファポリス
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ゲート―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編
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柳内 たくみ
アルファポリス
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アルファポリス
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戦国自衛隊を思い出してしまう(笑)、これは誤訳御免!!の人がおすすめしていたので、立ち読みしたところ面白そうだったので購入。
最近アルファポリスの小説が気になる。
1巻まだ積んだまま… でも購入。 面白い物語であることを期待する。
変態王子と笑わない猫。2 (MF文庫J)
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さがら 総
メディアファクトリー
売り上げランキング: 23
メディアファクトリー
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これも1巻積んだまま。 MF文庫J編集部ブログをRSSで読んでるんだけど、そうなると紹介される本が面白そうなので、ついつい買ってしまう。
この2冊は前巻が面白かったので購入。 最近MF文庫は自分の趣味に合うのが多い。
蟲師の漆原 友紀氏の新作、それだけで買う理由としては十分だ。
高杉さん家のおべんとう 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
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柳原 望
メディアファクトリー (2011-01-22)
メディアファクトリー (2011-01-22)
最近こういう家族系ほのぼのマンガが癒される。
これもたかみち氏という作者買い、
この1週間ほどでこの量、ちょっと多すぎる
2011年1月18日火曜日
最近買った本
久しぶりに出たこのシリーズ、百鬼夜行抄と双璧をなす好きなシリーズ。
捧げよ、永久に続く祈り 幻獣降臨譚 (講談社X文庫―ホワイトハート)
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本宮 ことは
講談社
売り上げランキング: 2655
講談社
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かなり続いているんだけど、おもしろさの衰えないのがすごい。 そろそろクライマックスの様子。
秘密の島の龍 ウミベリ物語 (コバルト文庫)
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榎木 洋子
集英社 (2010-12-28)
売り上げランキング: 3189
集英社 (2010-12-28)
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著者買い、コバルトから出てる榎木さんの本はたぶん全部読んでる。 いいおっさんになってきたので買いにくくなってきたけど…
ガジェット 5.生命新約 THE COLORFUL FUTURE (角川スニーカー文庫)
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九重 一木
角川書店(角川グループパブリッシング) (2010-12-28)
売り上げランキング: 8969
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最終巻の様子。 救いのない世界にどのような結末を見せてくれるのか楽しみ。
物語はまだまだ広がっていく様子。 クールな伊織と甘えたのクリスのコンビがごっつええわー
1巻を買って、そのちょっと変わった世界感がよかったので。
2巻を積んだままでまだ読んでないんだけど、これは買っても外れないだろう。 もったいないからゆっくり読みたい作品
タブーの謎を解く―食と性の文化学
タブーの謎を解く―食と性の文化学 (ちくま新書)
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山内 昶
筑摩書房
売り上げランキング: 167712
筑摩書房
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世界各地の食のタブー、性のタブーなどを通して、なぜタブーがあるのが、タブーがどのような役割を果たしているのか、そして人がタブーを作り出す理由を述べている。
原初の混沌、まだ意味未分化なものに対して、一本の線をいれることで、そのものと、それいがいのもの、私と他人、神と人、人間と動物、動物と植物などに分類することができるが、そうやって世界を分類していくとそのあいだにはそれら二つのどちらにも属さない境界線上のものがたち現れてくる。この境界線上のものは分類された世界を脅かすものとして忌避され、それがタブーになっていったというリーチの文化記号論はなるほど!と膝を打つ思いだった。
後半ではこのリーチの暗号格子を用いて世界各地のタブーに対して、どのような理由からそれらがタブーとされているのかをみていっているが、いずれも明快に説明づけられている。 興味深かったのは日本の婚礼にまつわる様々なタブーに関わる話で、花嫁が家を出るときの分離儀礼から、花嫁道中の移行儀礼、そして婚家にはいるときの統合儀礼として、伝統的に行われてきた儀礼に対して、そこにどのような意味の境界があり、なぜそのように対応されてきたのかということが明快に示されている。 今となっては結婚式の儀礼もいろいろと寂れてしまっているだろうが、それぞれの儀礼にはそのような意味があったのだというのはとても興味深い。
P127、今一つの思考実験として、この無定型で未分化で、全てのものが幽明まだ境界のない渾然と融合したカオスの中に、一本の棒を投げ込んでみよう。するとたちまち、カオスは二つに分かれるだろう。水平横軸で見ると、内/外、前/後、此岸/彼岸、私の領域/他人の領域に分割され、垂直横軸でみると上/下、天/地、神々の領域/人間の領域に分断され、縦軸でみると両側が左/右にぶんるいされる。たった一本の棒がカオスをコスモスに変換したのである。
P136、例えば世界を生物と無生物に大別したとしよう。するとそのどちらにも入らないウィルスが出現する。生物を動物と植物にさらに二分したとしよう。すると、どのどちらにもはいらないホコリカビなどの粘菌類が現れてくる。動物を取り、獣、魚というカテゴリーにさらに細分したとしよう。すると、獣なのに鳥のように空を飛ぶコウモリ、鳥なのに地を走るダチョウ、陸にも水にも棲むカエル、哺乳類なのに水に棲んで魚のように卵を産むカモノハシなど、曖昧で両義的なリーメン上の動物が出現する。そこが特別にマークされ、有徴項となり、タブー視される、というわけである。
P167、こういう諸事例からすると、結局タブーの体系は以下のようになっているらしい。まず何もかも混然とごっちゃになったカオスは、それぞれの個物に明確に分離されねばならない。こうして他から切断された個物はそれ自体としての固有性(Proprete')をもつが、そこになんの疵や欠点もない完全な場合に限って清浄(proprete')とされる。当然のことながら固有性か不完全な場合には不純で不潔とされ、他物、つまり他のカテゴリーと接触し、交錯し、混在することは不浄で、思っただけでもおぞましい出来事とされ、タブーとされるわけである。
ネットがあれば履歴書はいらない-ウェブ時代のセルフブランディング術
ネットがあれば履歴書はいらない-ウェブ時代のセルフブランディング術 (宝島社新書)
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佐々木 俊尚
宝島社 (2010-01-09)
売り上げランキング: 68390
宝島社 (2010-01-09)
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セルフブランディングというものを明確に意識して行動してきたわけではないが、日常的にTwitterを使い、blog や MadiaMaker、Tumblr の情報を Twitter にながす、また自分がオンラインにアップしている情報を FriendFeed や iddy でまとめてチェックできるようする、などこの本で書かれているようなセルフブランディングの手法はすでに行っていた。
そういう面からは得るものは少なかったんだけど、セルフブランディングを意識してどのような影響や効果を目的としてネットにアップする情報を選択するか、という部分に関しては自分があまりしっかり考えたことのない部分であったこともあり、参考になった。
とはいえ、自分が Twitter や blog とかを使っているのは自分のブランドを確立させようと思っているわけではなく、日常的なコミュニケーションや、自分のライフログ的な記録という目的なので、書かれているようなブランディングの手法、Follower の方を多くしろとか、人の役に立つ内容をpostするとか、あまりそういうのに一生懸命になろうと言う気にはならない。
ならないんだけど、これからのご時世を考えると、企業に属していれば一生安泰という時代ではないし、Aさんの所属しているBという会社という認識をしてもらうことで、自分、ひいては会社のブランドも上げることができるということを考えると、普通の企業に勤ている人でもセルフブランディングで自分のブランドを上げておくというのは必須のことになってくると思う。
実名で自分ブランドをつくるのか、匿名のハンドルネームを使用してブランドを作り上げるのかという選択や、そうやってつくった自分のブランドをどのようにしてネットを使用して広げていくのかという手法の入門としてはおすすめできる。
いままでもネットにアップする情報に関して、ある程度の注意はしていたんだけど、アップする質に関してもちょっと気を払うようにしてみようと思う。
思うんだけど、質を気にするあまりにアウトプットが減ってしまうとそれも本末転倒だし、その辺が難しいところか。
2011年1月16日日曜日
最近買った本
Amazonでは早速在庫切れになっている。 思わず1巻を流し読みしnaoしてみたんだけど、やっぱりこのゆがみとか暗さがいいわ。 楽しみなシリーズ
輪環の魔導師〈8〉永き神々の不在 (電撃文庫)
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渡瀬 草一郎
アスキーメディアワークス
売り上げランキング: 20889
アスキーメディアワークス
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渡瀬 草一郎さんの作品は個人的定番、
ほうかご百物語あんこーる (電撃文庫)
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峰守ひろかず
アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 4516
アスキー・メディアワークス
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とうとうおわったほうかごシリーズの番外編。 さぁ、峰守さんは速く新しい物語を作るんだ。
今年はちょっとラノベを減らして、本を増やそうと思う。 会社の人に1週間で1冊以上の本を読むのはムリだろうとかいわれたので、それに挑戦してみる。 ラノベ、マンガ含めれば余裕で超えてるんだけどね。
読んだ本なんかはMediaMakerでチェックしてるので、良ければこちらも。
インテリジェンス人生相談 [個人編]
「インテリジェンス人生相談[社会編]」が良かったので、こちらも買ってみた。
[社会編]の方は生きている上でどうしても必要となってくる、自分の人生と社会との化関わりにおける問題をどのように考えて対処していくのかというようなテーマがメインであったのに対して、[個人編]では個人の人生における様々な問題に対して、どのように対処するするのがいいのかというないようになっている。
[社会編]で提示される問題と対処方法はは広く先の方を見た内容、[個人編]で提示される問題はまさしく今そこにある問題とその対処方法を述べるようなかたちになっており、目次を読むだけで、[社会編]では自分にとって必要な項目、興味のある項目がたくさんあるが、[個人編]では自分に必要なこととして思える項目がかなり少なかった。
[個人編]というだけあって、相談内容が個人的すぎて、一般的な読者に普遍的に適用できるようなものにはならなかったようだ。
逆に個人的な問題に対して佐藤優氏なりに適切な答えをしているので、自分の状況が質問者と同じような状況であるというのであれば、その答えは参考になると思う。
NASAより宇宙に近い町工場
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植松 努
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 2565
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夢の実現に希望が持てるようになる。 内容は平易なので中学生くらいに是非とも読んでほしいとおもう。
北海道に民間でロケット開発をしている会社があるというのは知っていたので、その会社のロケット開発に関する本だと思って読んでみたんだけど、そう言う話ではなかったが、別の面でとてもいい本だった。
著者の植松努氏はそんなことは無理と言われてしまいそうな、民間企業による宇宙開発を通して、どうせ無理、という言葉をなくしてしまいたいという思いで活動されている。 たしかに国に頼らず、従業員20人ほどの中小企業がロケットから開発して宇宙開発する、なんて普通に考えれば無理としかいいようないのだが、それを実現させている著者に、無理なんてことはない努力と工夫でなんでもできる、と言われてしまえばこれほどの説得力もない。
本業はリサイクルに使用されるマグネットを製造している植松電機で、そこでの儲をロケット開発につぎ込んでいるらしい。 その植松電機の経営方針も独特で、「稼働率を下げる、なるべく売らない、なるべくつくらない」という経営方針で会社を運営している。
一見奇妙な経営方針だが、著者ならではの着目点からそういう経営方針を持つに至ったらしい。 全ての企業や仕事に適用できるわけではもちろんないが、その考え方の基本は極めて普遍的なものがあり、そこはとても参考になる。
植松氏のやっているカムイスペースワークスは到達高度10Kmのロケットまで成功している。 (プレスリリース) 平成19年以降のプレスリリースがないのが気になるが、その他にもホリエモンの行っている宇宙開発事業のSNS inc.が目指している有人ロケット開発にも協力しているらしい。
現在国が行っているロケット開発は種子島での発射がメインになっているが、10年後、20年後における日本の民間ロケット開発の中心は北海道になっていることは間違いなく、その中心にはおそらく植松氏がいるのではないかと思う。
自分もいろいろとやりたいと思ったことを、無理だろうとあきらめていたことがたくさんあるが、あきらめるまえに「だったらこうしてみたら」といことを考えてみるようにしたいと思った。
P33、「ニッチ(すきま)をねらえ」とよくいわれますが、ニッチという物は「見つける」ものではありません。ニッチは自分でつくるものです。誰かがつくったニッチは、その誰かのもの。だから自分でつくらなければいけません。
P43、「やったことがないことをやる」「あきらめない」「工夫をする」。この心が何よりも大切です。こういう人たちのキーワードは、「だったら、こうしてみたら」です。どんなことがあっても、「だったら、こうしてみたら」と思える人たちが0から1を生み出す人たちになります。
P124、僕たちが会社の稼働率を下げて、なるべく働く時間を短くしているのは、最低限の食いぶちは知恵を使ってさっさと稼いでしまい、余らせた時間で、未来のために違うことをやりたいからです。
これをやらないと会社が続かないということを僕は知っています。いままで何度もこれを経験してきているからです。時間を余らせるんです。余らせるために一生懸命知恵をつかうんです。
最低限やらなければならないことだけを全力でやってしまうと、最低限の人間にしかなれません。最低限やらなければならないことは、さっさと終わらせるべきなのです。
P170、夢とは、大好きなこと、やってみたいことです。
そして仕事とは、社会や人のために役立つことです。
P171、彼らは言いました。「お金を払ってしてもらうことはサービスですよ。それは趣味じゃありません」趣味とは自分ですることだと教えてくれました。
2011年1月13日木曜日
裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記
裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)
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山口 絵理子
講談社
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おすすめ度の平均:
自分を信じることの大切さ圧倒的に
1歩踏み出す勇気を教わりました。
すごい人!!!
開発途上国への援助、真の意義を知る!
ファッションとかバッグとかにはさほど興味はないんだけど、バングラディッシュから先進国でフェアトレードなどではなく、ちゃんと消費者に選択されて売れる商品を作り、そしてバングラディッシュを経済的に自立手着るようにしていこうというような活動をされている女性がいるというのは知っていた。
その人の本があるというので読んでみたんだけど、やっぱり普通の人がやるようなことを飛び越えてしまうような人は、その日常的な生き方からして違うんだなと思ってしまった。
本を読んでまず目につくのは、良く泣くこと。 泣くほどのエピソードがあったからこそ本の中に書いていると言うこともあるんだろうけど、それこそなにがしかのエピソード一つ一つで泣いてる。 普通の女性と比べてもこれほど無く人ってのはあんまりいないんじゃないだろうか。 逆にいうとそれほど常に限界ぎりぎりまで精一杯で行動していると言うことなのかもしれないけど。
無く回数もすごいんだけど、さらにすごいのはそれだけ泣いて恐怖におびえてしていても、前に進むことをやめない。 どれだけ壁にぶつかって、押しつぶされて、泣いても、その後でやっぱりまた自分の目標に向かって前に進んでいく。 この力はすごい。 ここまで愚直と言っていいような信念の遂行力はすごいとしか言いようがない。
正直もうちょっと賢く立ち回れば、もうちょっと楽に事を進めることができたのではないかなと思う所がなきにしもあらずだけど、でもこうやって真っ正面からぶつかっていけば、案外答えてくれる人はいるんだなと言うことも感じた。
人の心や信念を自分が推し量るのは筋違いだけど、この人はたぶんバッグをつくっているだけでは終わらない人のような気がする。
世界で活躍する若い日本人として、今後も注目していきたい将来の成長や行動が楽しみな人だと思う。
2011年1月12日水曜日
インテリジェンス人生相談 [社会編]
ちょっといろいろあって、かなり後ろ向きになってたんだけど、これを読んでちょっと前向きになれた。 読む前の心境からすると結構救われた。
SPA!で連載されていた読者からの様々な質問にたいして、佐藤優氏がいろいろな回答やアドバイスをしている。 社会編の黒版と個人編の赤版2つがあり、これは社会編として、貧困、国家、処世、未来の分野に分けて質問と回答がなされている。 社会編とあるけど、おもには個人と社会の関わりという所に重点を置いているようで、基本は個人と社会の関わりというような身近な問題が大半になっている。
インテリジェンスとあるけど、インテリジェンスは佐藤氏のうりだから本のタイトルにはいっているだけで、たしかにインテリジェンスの現場での経験などが多く語られている部分はあるが、その回答にたいする中心はキリスト教的な人間愛をベースにしたようなものが多いと思う。 外務省憎しの部分が多いのは、それもふくめてこの人の特徴なんだろうけど。
また雑誌編集時の編集方針だとおもうが、それぞれの質問に回答するときに、参考になる著作が一つ提示されている。 それぞれの回答は1ページ半ほどの短い物だし、それを参考になる本の紹介で補うというのはとてもいい方法だと思う。 また本には直接的には書いていなかったが、佐藤氏もかなりの多読家なんだろうな。 多くの相談に対していろんな本を読むことを進めていた。 やはり本を読むと言うことは大事なことだと改めて思った次第。 ラノベ以外をもっと読むようにしよう…
個人的に興味深かったのは貧困の部分、自分はかろうじてワープアではないというレベルの収入だが、いつワープアに転落するかもしれない現状、とても興味深く読んだ。 現在の状況が本当に行き詰まってしまっても、どうにかできるかもしれないというちょっとした期待を持つことができた。
個人編も手に入れてみようと思う。
2011年1月9日日曜日
金翅のファティオータ―四界物語〈1〉
金翅のファティオータ―四界物語〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
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黒川 裕子
中央公論新社
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C★NOVEL大賞受賞作品、新人で大賞受賞作品なのに続刊もの。 結構珍しいんじゃないだろうか。
ドラゴンの復活を目指した物語と思ったら、1巻の終わりで結構あっさり復活してしまう。 あとがきによると全3巻構成ということなので、後2巻分は千年前の戦争のやり直しということになりそうだけど、それはそれで物語的に救いがない。この先どういう物語を紡いでいくのか楽しみ。
文体は読みやすく、ストーリーはメリハリがきいていて、いい感じに別世界の要素を混ぜ込んでいるので、世界に没入してすらすら読める。
ファンタジー系の物語が好きならおすすめできるシリーズだと思う。
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