幸田 文
平凡社
売り上げランキング: 7683
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着物のよく似合う母幸田文のきもの帖を編集幸田文の文章がきれいだという話を聞いたので読んでみた。
内容はきものの着こなしなどに関する思い出話とかおしゃれに関する心意気とか。
率直なところ、いい年こいた男が読むような物じゃなく、30ばかりの落ち着いたおしゃれのできるようになってきた女性とか、もしくはそれこそ、大正時代の女学校で、最上級生のおねぇさんが着物のおしゃれとはどういう物か?とちょっとしかめつらしく読んでいるのがお似合いという感じの本だった。
自分なんかは対象読者じゃないし、自分が興味を持っていたのは文体だけなのでそれはいいんだけど、女性のおしゃれにたいする心意気とか、その覚悟とか、またその装うということにたいする執着とか、そんな物がいろいろと垣間見えて、女性はそういうところに着目して、そういうところが気になるんだなと言うのがわかり面白かった。
おしゃれに対する粋というものを教えられた気がする。
着物を着る女性はもちろん、洋装しかしないという女性でも一読の価値はある。 ただ華美な装いをするのではなく、こういう粋なおしゃれをしてほしいと思う。