2011年2月24日木曜日

かんなぎ家へようこそ!

かんなぎ家へようこそ! (GA文庫)
冬木 冬樹
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 135042


ものの見事に全編ボケツッコミ。最初少し立ち読みしたときには、「カラクリ荘の異人たち」とか、「妖怪アパートの優雅な日常」の系統のものかなとおもってた。

たしかにそういう系統のストーリーで、またそれなりのテーマもあるんだけど、そんなこと置いといて、遍と帯のボケとツッコミの応酬、しまいにはボケが二倍。 ここまでボケツッコミに徹底したラノベは見たことない。

台詞回しが多い分、文字数はかなり少ないし、ボケツッコミの部分を省いてメインになるストーリーだけにしたら、ものすごく短いものになってしまうだろうけど、家族と幸せというテーマがしっかりと据えられているので、短いがまとまった物語になり、読みやすい。

バカテスとおなじように難しいこと考えずに笑いながら読めるラノベだ。

2巻が今月出る予定なので、読んでみたけどとりあえず買っとこうと思う。
 

2011年2月22日火曜日

雪逢の狼―陰陽ノ京月風譚〈2〉

雪逢の狼―陰陽ノ京月風譚〈2〉 (メディアワークス文庫)
渡瀬 草一郎
アスキーメディアワークス (2010-08-25)
売り上げランキング: 37586


メディアワークス文庫になって、主人公が賀茂光榮に変わっていたんだね。 あんまり特定のキャラが主人公という感じではなく、陰陽寮の関係者みんながメインキャラクターという感じの物語なので、あまりそういう変化に気がつかなかった。

慶滋保胤と同じように賀茂光榮も、違った方向性だけど見てて気持ちのいいキャラクターなので、安心して読んでられる。  ふと思ったんだけど、腐女子のお姉様方には賀茂光榮と住吉兼良とのカップリングとかおすすめじゃないかと思ったりしたんだけど、腐女子的にはどうなんだろうw

それはさておき、陰陽の京はどの物語もそうなんだけど、思いの悲しさのようなものが通底していて、読み終わった後は何とも言えないしんみりした気分になってしまう。 こういう独特の雰囲気のある物語はあまり無いような気がするし、今後もまたいい物語を紡いでいってほしいと思う。

賀茂光榮は今のところ相方と言えるようなキャラが住吉兼良しかいないんだけど、今後もこの方向で物語は進んでいくんだろうか?
それはそれでいいんだけど、いよいよ女っ気がなくなっていくなぁというのが気になったり

断罪のイクシード -白き魔女は放課後とともに-

断罪のイクシード -白き魔女は放課後とともに- (GA文庫)
海空 りく
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 25577


毒舌系ヒロイン、買うかどうか結構迷ったあげくの購入だったんだが、これは正解だった。 女の子キャラはかわいく、男キャラは格好良く、そして独自の魔法理論を使ったガチバトルもの。
デビュー作なのにあちこちに伏線をばらまいて、明らかに続刊を意識した作りだし、この先の話がものすごく楽しみ。 2巻も発売されていたはずなので、これは続きを買う。

2011年2月17日木曜日

情報のさばき方―新聞記者の実戦ヒント

情報のさばき方―新聞記者の実戦ヒント (朝日新書)
外岡 秀俊
朝日新聞社
売り上げランキング: 40904


自分なりに日々大量の情報を集めて、整理したりしてなかったり、まとめたり放置してたりしているが、新聞記者などは日々発生してくる大量の情報をどのようにしてさばいているのか、そういった技法的なことがわかることを期待して読んでみた。

結論としては残念ながら、そういった情報ではなく、まさしく新聞記者にとっての情報の集め方、情報の整理の仕方、そして情報の発信の仕方というもので、新聞記者、雑誌記者なら必読だと思うが、自分の目的にはあまり役に立たないものだった。

自分は新聞記者になるような予定はないので、あんまり役に立たないと思ったが、情報収集の仕方や、インタビューのやり方、また取得した情報をどのようにして判断するのか、記者として情報を入手した時にはどのように行動するのが正しいのかという、新聞記者にとってのノウハウは自分の経験や先輩のエピソードを用いて詳細に描いているので、必読だし、折に触れて読み返すべきではないかと思う。

自分もあまり役に立たないとは思ったが、インタビューの仕方や、情報を判断した結果の検証というのは興味深かった。 この辺の知識は役に立てるように思える。