2011年1月28日金曜日

アフリカ 動きだす9億人市場

アフリカ 動きだす9億人市場
ヴィジャイ マハジャン
英治出版
売り上げランキング: 8462


自分のアフリかに対するイメージは、南アフリカを除いて貧困と内戦ばかりで、投資市場と呼べるようなものはろくに存在せず、せいぜいが個人の小売商店があるという程度のボンヤリしたイメージだった。 とくに気にかけるほどのものは何もない、人類最後の未開拓地、それが自分のアフリカに対する印象だった。

当然のことながらろくにアフリカに対する知識のない自分の持っていたイメージは、現実と掛け離れていて、そこに人が住んでいて、生活していれば様々な日用品、食料品が必要になり、需要があれば供給があるわけで、さまざまな企業が現地に根差したマーケティングを行い、市場を開拓して活発なビジネスを展開している。

この本はそういう自分の予想しなかった、全く知らないアフリカの現状を詳細に伝えてくれた。

「第一部 アフリかとはどんな大陸なのか」ではアフリカの現状と、その規模や金融、地下経済などのポイント、そしてアフリカを構成する人々と、市場のターゲットとなる人々の特徴など、アフリカの今を様々な観点から紹介し、「第二部 新たな市場をどう開拓するか」で、アフリカで商売をしている人たちが直面した問題とその解決方法など、さまざまな商売を行う上でのエピソードから、どのようにして未開拓な市場を開拓していったのか、またそれらの市場にはどのような伸びしろがあるのかなどが述べられている。

この本全体を通して様々な活動を行っている企業が登場しているが、現在のアフリカの活力の原因の大きな部分は携帯電話に寄るところが大きいようだ。 アフリカも発展途上国の零に漏れず、インフラの不備から固定電話を飛び越して携帯電話が急速に普及しているが、その携帯電話を使用したマイクロファイナンスが経済の活性化を促し、そこに様々なビジネスチャンスと起業家精神をもり立てているようだ。

またアフリカに対する企業の影響などを推測してみると、やはり同じような発展をしてきている中国、インドの企業が退去してアフリカで活動を行い、そこにP&Gやコカ・コーラ、ネスレなどの世界的な企業が着実な成果を上げているという雰囲気が読み取れる。

全般的にはヨーロッパ系の力が強く、そこにインド、中国が絡んでいる雰囲気で、アメリカの影響はヨーロッパに比べると薄く、やまして日本の影響はほとんどないような雰囲気。 残念ながら日本からアフリカはいろんな意味でちょっと遠いようだ。

この本からはアフリカに対するかなりの楽観性が感じられる。 これからもアフリカは成長していくだろうが、アフリカは現在1960年代にインドがそうであったような、ほとんど経済的なメリットがない地域として思われている。 アフリカがある程度経済的な力をつけて、世界市場で頭角を表すのにはまだまだ時間がかかるのは間違いないようだ。

2011年1月24日月曜日

最近買った本

思考の整理学 (ちくま文庫)
外山 滋比古
筑摩書房
売り上げランキング: 344


投資十八番 : 今年、ブログで紹介した本のまとめ で、おすすめされていたので購入。



神社は身近にあるんだけど、結構なかの運営とかがどうなってるのかよく考え出すと分からない部分が多いので、その辺が分かることを期待して。

これでわかった財務諸表 (日経ビジネス人文庫―基本のキホン)
金児 昭
日本経済新聞社
売り上げランキング: 539722


ちょこちょこと株取引とかやってるんだけど、この辺の財務諸表とか全然理解していないので、参考になれば菜と言うことで、購入



レバレッジの本田さんの定番ですね。 最近時間がないので、参考になるかなと。

京都 影の権力者たち
京都 影の権力者たち
posted with amazlet at 11.01.24
読売新聞京都総局
講談社
売り上げランキング: 422213


京都に長いこと住んでると、ときどきこういう噂を聞く。 こういう書籍になるようなのは裏の表に過ぎないだろうとは思うけど、興味がてらに。

ゲート―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編
柳内 たくみ
アルファポリス
売り上げランキング: 10528


ゲート―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編
柳内 たくみ
アルファポリス
売り上げランキング: 10528


戦国自衛隊を思い出してしまう(笑)、これは誤訳御免!!の人がおすすめしていたので、立ち読みしたところ面白そうだったので購入。

最近アルファポリスの小説が気になる。

ドラゴンブラッド2 (MF文庫J)
伊上 円
メディアファクトリー
売り上げランキング: 3492


1巻まだ積んだまま… でも購入。 面白い物語であることを期待する。

変態王子と笑わない猫。2 (MF文庫J)
さがら 総
メディアファクトリー
売り上げランキング: 23


これも1巻積んだまま。 MF文庫J編集部ブログをRSSで読んでるんだけど、そうなると紹介される本が面白そうなので、ついつい買ってしまう。

星刻の竜騎士Ⅲ (MF文庫J)
瑞智 士記
メディアファクトリー
売り上げランキング: 184


黒のストライカ2 (MF文庫J)
十文字 青
メディアファクトリー
売り上げランキング: 545


この2冊は前巻が面白かったので購入。 最近MF文庫は自分の趣味に合うのが多い。 

水域(上) (アフタヌーンKC)
漆原 友紀
講談社 (2011-01-21)

水域(下) (アフタヌーンKC)
漆原 友紀
講談社 (2011-01-21)


蟲師の漆原 友紀氏の新作、それだけで買う理由としては十分だ。



ぎんぎつね 4 (ヤングジャンプコミックス)
落合 さより
集英社 (2011-01-19)


最近こういう家族系ほのぼのマンガが癒される。

りとうのうみ (WANIMAGAZINE COMICS)
たかみち
ワニマガジン社


これもたかみち氏という作者買い、


この1週間ほどでこの量、ちょっと多すぎる

2011年1月18日火曜日

最近買った本


久しぶりに出たこのシリーズ、百鬼夜行抄と双璧をなす好きなシリーズ。


かなり続いているんだけど、おもしろさの衰えないのがすごい。 そろそろクライマックスの様子。

秘密の島の龍 ウミベリ物語 (コバルト文庫)
榎木 洋子
集英社 (2010-12-28)
売り上げランキング: 3189

著者買い、コバルトから出てる榎木さんの本はたぶん全部読んでる。 いいおっさんになってきたので買いにくくなってきたけど…

ガジェット  5.生命新約 THE COLORFUL FUTURE (角川スニーカー文庫)
九重 一木
角川書店(角川グループパブリッシング) (2010-12-28)
売り上げランキング: 8969

最終巻の様子。 救いのない世界にどのような結末を見せてくれるのか楽しみ。

彼女は戦争妖精7 (ファミ通文庫)
嬉野 秋彦
エンターブレイン
売り上げランキング: 3996

物語はまだまだ広がっていく様子。 クールな伊織と甘えたのクリスのコンビがごっつええわー

乱と灰色の世界 2巻 (ビームコミックス)
入江 亜季
エンターブレイン

1巻を買って、そのちょっと変わった世界感がよかったので。

嵐ノ花叢ノ歌 3 (リュウコミックス)
東 冬
徳間書店 (2010-12-13)

2巻を積んだままでまだ読んでないんだけど、これは買っても外れないだろう。 もったいないからゆっくり読みたい作品

タブーの謎を解く―食と性の文化学

タブーの謎を解く―食と性の文化学 (ちくま新書)
山内 昶
筑摩書房
売り上げランキング: 167712


世界各地の食のタブー、性のタブーなどを通して、なぜタブーがあるのが、タブーがどのような役割を果たしているのか、そして人がタブーを作り出す理由を述べている。

原初の混沌、まだ意味未分化なものに対して、一本の線をいれることで、そのものと、それいがいのもの、私と他人、神と人、人間と動物、動物と植物などに分類することができるが、そうやって世界を分類していくとそのあいだにはそれら二つのどちらにも属さない境界線上のものがたち現れてくる。この境界線上のものは分類された世界を脅かすものとして忌避され、それがタブーになっていったというリーチの文化記号論はなるほど!と膝を打つ思いだった。

後半ではこのリーチの暗号格子を用いて世界各地のタブーに対して、どのような理由からそれらがタブーとされているのかをみていっているが、いずれも明快に説明づけられている。 興味深かったのは日本の婚礼にまつわる様々なタブーに関わる話で、花嫁が家を出るときの分離儀礼から、花嫁道中の移行儀礼、そして婚家にはいるときの統合儀礼として、伝統的に行われてきた儀礼に対して、そこにどのような意味の境界があり、なぜそのように対応されてきたのかということが明快に示されている。 今となっては結婚式の儀礼もいろいろと寂れてしまっているだろうが、それぞれの儀礼にはそのような意味があったのだというのはとても興味深い。


P127、今一つの思考実験として、この無定型で未分化で、全てのものが幽明まだ境界のない渾然と融合したカオスの中に、一本の棒を投げ込んでみよう。するとたちまち、カオスは二つに分かれるだろう。水平横軸で見ると、内/外、前/後、此岸/彼岸、私の領域/他人の領域に分割され、垂直横軸でみると上/下、天/地、神々の領域/人間の領域に分断され、縦軸でみると両側が左/右にぶんるいされる。たった一本の棒がカオスをコスモスに変換したのである。

P136、例えば世界を生物と無生物に大別したとしよう。するとそのどちらにも入らないウィルスが出現する。生物を動物と植物にさらに二分したとしよう。すると、どのどちらにもはいらないホコリカビなどの粘菌類が現れてくる。動物を取り、獣、魚というカテゴリーにさらに細分したとしよう。すると、獣なのに鳥のように空を飛ぶコウモリ、鳥なのに地を走るダチョウ、陸にも水にも棲むカエル、哺乳類なのに水に棲んで魚のように卵を産むカモノハシなど、曖昧で両義的なリーメン上の動物が出現する。そこが特別にマークされ、有徴項となり、タブー視される、というわけである。

P167、こういう諸事例からすると、結局タブーの体系は以下のようになっているらしい。まず何もかも混然とごっちゃになったカオスは、それぞれの個物に明確に分離されねばならない。こうして他から切断された個物はそれ自体としての固有性(Proprete')をもつが、そこになんの疵や欠点もない完全な場合に限って清浄(proprete')とされる。当然のことながら固有性か不完全な場合には不純で不潔とされ、他物、つまり他のカテゴリーと接触し、交錯し、混在することは不浄で、思っただけでもおぞましい出来事とされ、タブーとされるわけである。

ネットがあれば履歴書はいらない-ウェブ時代のセルフブランディング術



セルフブランディングというものを明確に意識して行動してきたわけではないが、日常的にTwitterを使い、blog や MadiaMaker、Tumblr の情報を Twitter にながす、また自分がオンラインにアップしている情報を FriendFeed や iddy でまとめてチェックできるようする、などこの本で書かれているようなセルフブランディングの手法はすでに行っていた。

そういう面からは得るものは少なかったんだけど、セルフブランディングを意識してどのような影響や効果を目的としてネットにアップする情報を選択するか、という部分に関しては自分があまりしっかり考えたことのない部分であったこともあり、参考になった。

とはいえ、自分が Twitter や blog とかを使っているのは自分のブランドを確立させようと思っているわけではなく、日常的なコミュニケーションや、自分のライフログ的な記録という目的なので、書かれているようなブランディングの手法、Follower の方を多くしろとか、人の役に立つ内容をpostするとか、あまりそういうのに一生懸命になろうと言う気にはならない。

ならないんだけど、これからのご時世を考えると、企業に属していれば一生安泰という時代ではないし、Aさんの所属しているBという会社という認識をしてもらうことで、自分、ひいては会社のブランドも上げることができるということを考えると、普通の企業に勤ている人でもセルフブランディングで自分のブランドを上げておくというのは必須のことになってくると思う。

実名で自分ブランドをつくるのか、匿名のハンドルネームを使用してブランドを作り上げるのかという選択や、そうやってつくった自分のブランドをどのようにしてネットを使用して広げていくのかという手法の入門としてはおすすめできる。

いままでもネットにアップする情報に関して、ある程度の注意はしていたんだけど、アップする質に関してもちょっと気を払うようにしてみようと思う。

思うんだけど、質を気にするあまりにアウトプットが減ってしまうとそれも本末転倒だし、その辺が難しいところか。

2011年1月16日日曜日

最近買った本

煉獄姫 ニ幕 (電撃文庫)
藤原祐
アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 2475


Amazonでは早速在庫切れになっている。 思わず1巻を流し読みしnaoしてみたんだけど、やっぱりこのゆがみとか暗さがいいわ。 楽しみなシリーズ

輪環の魔導師〈8〉永き神々の不在 (電撃文庫)
渡瀬 草一郎
アスキーメディアワークス
売り上げランキング: 20889


渡瀬 草一郎さんの作品は個人的定番、

ほうかご百物語あんこーる (電撃文庫)
峰守ひろかず
アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 4516


とうとうおわったほうかごシリーズの番外編。 さぁ、峰守さんは速く新しい物語を作るんだ。


今年はちょっとラノベを減らして、本を増やそうと思う。 会社の人に1週間で1冊以上の本を読むのはムリだろうとかいわれたので、それに挑戦してみる。 ラノベ、マンガ含めれば余裕で超えてるんだけどね。

読んだ本なんかはMediaMakerでチェックしてるので、良ければこちらも。

インテリジェンス人生相談 [個人編]

インテリジェンス人生相談 [個人編]
佐藤 優
扶桑社
売り上げランキング: 17997


「インテリジェンス人生相談[社会編]」が良かったので、こちらも買ってみた。

[社会編]の方は生きている上でどうしても必要となってくる、自分の人生と社会との化関わりにおける問題をどのように考えて対処していくのかというようなテーマがメインであったのに対して、[個人編]では個人の人生における様々な問題に対して、どのように対処するするのがいいのかというないようになっている。

[社会編]で提示される問題と対処方法はは広く先の方を見た内容、[個人編]で提示される問題はまさしく今そこにある問題とその対処方法を述べるようなかたちになっており、目次を読むだけで、[社会編]では自分にとって必要な項目、興味のある項目がたくさんあるが、[個人編]では自分に必要なこととして思える項目がかなり少なかった。

[個人編]というだけあって、相談内容が個人的すぎて、一般的な読者に普遍的に適用できるようなものにはならなかったようだ。

逆に個人的な問題に対して佐藤優氏なりに適切な答えをしているので、自分の状況が質問者と同じような状況であるというのであれば、その答えは参考になると思う。

NASAより宇宙に近い町工場

NASAより宇宙に近い町工場
植松 努
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 2565



夢の実現に希望が持てるようになる。 内容は平易なので中学生くらいに是非とも読んでほしいとおもう。
北海道に民間でロケット開発をしている会社があるというのは知っていたので、その会社のロケット開発に関する本だと思って読んでみたんだけど、そう言う話ではなかったが、別の面でとてもいい本だった。

著者の植松努氏はそんなことは無理と言われてしまいそうな、民間企業による宇宙開発を通して、どうせ無理、という言葉をなくしてしまいたいという思いで活動されている。 たしかに国に頼らず、従業員20人ほどの中小企業がロケットから開発して宇宙開発する、なんて普通に考えれば無理としかいいようないのだが、それを実現させている著者に、無理なんてことはない努力と工夫でなんでもできる、と言われてしまえばこれほどの説得力もない。

本業はリサイクルに使用されるマグネットを製造している植松電機で、そこでの儲をロケット開発につぎ込んでいるらしい。 その植松電機の経営方針も独特で、「稼働率を下げる、なるべく売らない、なるべくつくらない」という経営方針で会社を運営している。

一見奇妙な経営方針だが、著者ならではの着目点からそういう経営方針を持つに至ったらしい。 全ての企業や仕事に適用できるわけではもちろんないが、その考え方の基本は極めて普遍的なものがあり、そこはとても参考になる。

植松氏のやっているカムイスペースワークスは到達高度10Kmのロケットまで成功している。 (プレスリリース) 平成19年以降のプレスリリースがないのが気になるが、その他にもホリエモンの行っている宇宙開発事業のSNS inc.が目指している有人ロケット開発にも協力しているらしい。

現在国が行っているロケット開発は種子島での発射がメインになっているが、10年後、20年後における日本の民間ロケット開発の中心は北海道になっていることは間違いなく、その中心にはおそらく植松氏がいるのではないかと思う。

自分もいろいろとやりたいと思ったことを、無理だろうとあきらめていたことがたくさんあるが、あきらめるまえに「だったらこうしてみたら」といことを考えてみるようにしたいと思った。


P33、「ニッチ(すきま)をねらえ」とよくいわれますが、ニッチという物は「見つける」ものではありません。ニッチは自分でつくるものです。誰かがつくったニッチは、その誰かのもの。だから自分でつくらなければいけません。

P43、「やったことがないことをやる」「あきらめない」「工夫をする」。この心が何よりも大切です。こういう人たちのキーワードは、「だったら、こうしてみたら」です。どんなことがあっても、「だったら、こうしてみたら」と思える人たちが0から1を生み出す人たちになります。

P124、僕たちが会社の稼働率を下げて、なるべく働く時間を短くしているのは、最低限の食いぶちは知恵を使ってさっさと稼いでしまい、余らせた時間で、未来のために違うことをやりたいからです。
 これをやらないと会社が続かないということを僕は知っています。いままで何度もこれを経験してきているからです。時間を余らせるんです。余らせるために一生懸命知恵をつかうんです。
最低限やらなければならないことだけを全力でやってしまうと、最低限の人間にしかなれません。最低限やらなければならないことは、さっさと終わらせるべきなのです。

P170、夢とは、大好きなこと、やってみたいことです。
そして仕事とは、社会や人のために役立つことです。

P171、彼らは言いました。「お金を払ってしてもらうことはサービスですよ。それは趣味じゃありません」趣味とは自分ですることだと教えてくれました。

2011年1月13日木曜日

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)
山口 絵理子
講談社
売り上げランキング: 1024
おすすめ度の平均: 4.5
5 自分を信じることの大切さ
5 圧倒的に
4 1歩踏み出す勇気を教わりました。
5 すごい人!!!
5 開発途上国への援助、真の意義を知る!

ファッションとかバッグとかにはさほど興味はないんだけど、バングラディッシュから先進国でフェアトレードなどではなく、ちゃんと消費者に選択されて売れる商品を作り、そしてバングラディッシュを経済的に自立手着るようにしていこうというような活動をされている女性がいるというのは知っていた。

その人の本があるというので読んでみたんだけど、やっぱり普通の人がやるようなことを飛び越えてしまうような人は、その日常的な生き方からして違うんだなと思ってしまった。

本を読んでまず目につくのは、良く泣くこと。 泣くほどのエピソードがあったからこそ本の中に書いていると言うこともあるんだろうけど、それこそなにがしかのエピソード一つ一つで泣いてる。 普通の女性と比べてもこれほど無く人ってのはあんまりいないんじゃないだろうか。 逆にいうとそれほど常に限界ぎりぎりまで精一杯で行動していると言うことなのかもしれないけど。 

無く回数もすごいんだけど、さらにすごいのはそれだけ泣いて恐怖におびえてしていても、前に進むことをやめない。 どれだけ壁にぶつかって、押しつぶされて、泣いても、その後でやっぱりまた自分の目標に向かって前に進んでいく。 この力はすごい。 ここまで愚直と言っていいような信念の遂行力はすごいとしか言いようがない。 

正直もうちょっと賢く立ち回れば、もうちょっと楽に事を進めることができたのではないかなと思う所がなきにしもあらずだけど、でもこうやって真っ正面からぶつかっていけば、案外答えてくれる人はいるんだなと言うことも感じた。

人の心や信念を自分が推し量るのは筋違いだけど、この人はたぶんバッグをつくっているだけでは終わらない人のような気がする。 

世界で活躍する若い日本人として、今後も注目していきたい将来の成長や行動が楽しみな人だと思う。 

2011年1月12日水曜日

インテリジェンス人生相談 [社会編]

インテリジェンス人生相談 [社会編]
佐藤 優
扶桑社
売り上げランキング: 190623


ちょっといろいろあって、かなり後ろ向きになってたんだけど、これを読んでちょっと前向きになれた。 読む前の心境からすると結構救われた。 

SPA!で連載されていた読者からの様々な質問にたいして、佐藤優氏がいろいろな回答やアドバイスをしている。 社会編の黒版と個人編の赤版2つがあり、これは社会編として、貧困、国家、処世、未来の分野に分けて質問と回答がなされている。 社会編とあるけど、おもには個人と社会の関わりという所に重点を置いているようで、基本は個人と社会の関わりというような身近な問題が大半になっている。

インテリジェンスとあるけど、インテリジェンスは佐藤氏のうりだから本のタイトルにはいっているだけで、たしかにインテリジェンスの現場での経験などが多く語られている部分はあるが、その回答にたいする中心はキリスト教的な人間愛をベースにしたようなものが多いと思う。 外務省憎しの部分が多いのは、それもふくめてこの人の特徴なんだろうけど。

また雑誌編集時の編集方針だとおもうが、それぞれの質問に回答するときに、参考になる著作が一つ提示されている。 それぞれの回答は1ページ半ほどの短い物だし、それを参考になる本の紹介で補うというのはとてもいい方法だと思う。 また本には直接的には書いていなかったが、佐藤氏もかなりの多読家なんだろうな。 多くの相談に対していろんな本を読むことを進めていた。 やはり本を読むと言うことは大事なことだと改めて思った次第。 ラノベ以外をもっと読むようにしよう…

個人的に興味深かったのは貧困の部分、自分はかろうじてワープアではないというレベルの収入だが、いつワープアに転落するかもしれない現状、とても興味深く読んだ。 現在の状況が本当に行き詰まってしまっても、どうにかできるかもしれないというちょっとした期待を持つことができた。 

個人編も手に入れてみようと思う。

2011年1月9日日曜日

金翅のファティオータ―四界物語〈1〉

金翅のファティオータ―四界物語〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
黒川 裕子
中央公論新社
売り上げランキング: 109199



C★NOVEL大賞受賞作品、新人で大賞受賞作品なのに続刊もの。 結構珍しいんじゃないだろうか。

ドラゴンの復活を目指した物語と思ったら、1巻の終わりで結構あっさり復活してしまう。 あとがきによると全3巻構成ということなので、後2巻分は千年前の戦争のやり直しということになりそうだけど、それはそれで物語的に救いがない。この先どういう物語を紡いでいくのか楽しみ。

文体は読みやすく、ストーリーはメリハリがきいていて、いい感じに別世界の要素を混ぜ込んでいるので、世界に没入してすらすら読める。

ファンタジー系の物語が好きならおすすめできるシリーズだと思う。

2011年1月8日土曜日

秘密の本 新版ホワンの物語

秘密の本 新版ホワンの物語
ロバート・J・ペトロ
飛鳥新社
売り上げランキング: 27518

あとがきによると、パウロ・コエーリョの「アルケミスト」に触発されて、書かれた本らしい。 「アルケミスト」は大分以前に読んだが、内容はもう忘れてしまった。 でも、何となく覚えている雰囲気は良く似通っているように思える。

一人の少年がさまざまな問題に直面しながら、それをメンターの導きで解決して、人生の成功を手にする物語。 成長物語の中に成功本や自己啓発本に良く書かれているようなメッセージを織り込み、物語を読むことでそういう自己啓発のエッセンスを学ぶことができる。 

巻末には物語の中にあった自己啓発のメッセージの一覧があるので、物語の中からそういうメッセージを読み取ることができなくても、あとで分かるようになっている。 子のメッセージは50個あるんだけど、自分がこの物語を読んでいる中でこれはと思うようなメッセージは3つしかなかった。 これはこの物語が薄いというわけではなく、いま自分の状況に対して、自分が必要としているメッセージがこれだけの数あったということだ。 物語を読むということで、自分ががいま必要としている物がとくに強く印象に残るようになっているので、また違うときに読むと違うメッセージが印象に残ってくることになると思う。  

2011年1月3日月曜日

最近買った本

夜が運ばれてくるまでに (メディアワークス文庫)
時雨沢 恵一
アスキーメディアワークス (2010-12-25)
売り上げランキング: 218

「お茶が運ばれてくるまでに」が本当に良かったので、これも楽しみ

断罪のイクシード -白き魔女は放課後とともに- (GA文庫)
海空 りく
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 12590

旅行中に読む本が無くなりそうだったので、Amazonでおすすめされていたこれを買ってみたんだけど、結局旅行中には読む時間がなかった。

理想の彼女のつくりかた(2) 第二稿 雨と紫陽花とセカンドガール (電撃文庫)
高村 透
アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 88084

予想に反して1巻が偉く面白かったので、続きも購入。 

あとはコミケで同人誌、同人音楽CDを6万ほど…