2009年6月2日火曜日

釈迦の教えは「感謝」だった

釈迦の教えは「感謝」だった
小林 正観
風雲舎
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小林さんが旅先で行ってきた10万人以上の人に対する手相や人生相談から、釈迦の教えと共通するものを見つけ出し、その教えが凝縮されている般若心経の解説を通して、何事にもとらわれず、あるがままの物を受け入れ、そしてそれに感謝するということを教示した内容。

般若心経の写経は昔やってたが、その意味や解説はいままで接したことがなかったので、この小林さんの解説が正しいのか正当な物なのかの判断はできないが、本書でなされている般若心経の解説はとてもシンプルでわかりやすいものだった。

すべてのものは空で、何も意味はなく、それに意味を与えているのは自分であり、それに意味を与えてしまうが故にそれの持つ意味に苦しんでしまう。 だから全てに意味はないと受け入れ、なにも執着せず、夢も希望も持たずに生きると洛に楽しく生きることができますよ。 そうしてそうやって生きることができれば、いろいろな物に感謝をすることができるようになるし、不足を訴えるのではなく今ある物に感謝することによって、得たいと思っていた物を得ることができるようになります。 というような話。


人と動物の違いは他の人に喜んでもらえるのがうれしいと感じられる心があることだ、そのうれしいと感じられる心は神様から分け与えられた物ではないか。 という一文があるんだけど、うれしいと感じられる心が神様から分け与えられた物というのはなんというかものすごくああなるほどなぁとしっくり来る物だった。

自分としては夢も希望も執着もなくせば楽に生きられるというのはものすごく違和感のある考え方で、それこそこの本にも解説されている四苦八苦はこの世で生きていることの醍醐味ではないだろうかと思うんだけどな。 どうせいつかはなにをしたって死ぬんだから、それまではせいぜい喜び苦しみ悩み恐怖を堪能して生きるのもありじゃないかと思う。 まぁそう思うのは自分の転生の位階が低すぎるとかそういう話なのかもしれないが(笑)


結論的にはかなりいい本だと思う。

もっと穏やかに心安らかな人生を送りたいと思っている人は是非読んでみるべきかも。

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