2008年11月13日木曜日

カラクリ荘の異人たち2

カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫 し 3-2)
カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫 し 3-2)

妖怪退治とかじゃなくて、人の隣人としての妖怪がいる世界の物語。 中編が2本で最初が神隠しで、後が妖怪ならではの情念の話。


最初の話には、昔から日常的に行われてきたようなちょっとしたおまじないのような物の話なんかもいくつかあって、おばあちゃんの昔話を聞いているような感じがした。  そのおまじないが本当に言い伝えられてきたような物なのか、作者の創作なのかはわからないんだけど、核家族世代で祖父母と日常的な生活をしたことがない自分にとっては、そういうことをいわれて、そしてそれを日常的に普通のことだと思ってやっている生活が何となくうらやましく思えてしまった。


後のほうの話はなぞときものとでもまとめたらいいのか、全体としてはそんな感じ。 だけどものすごくやさしさを感じる物語。 


最初の方の話を読んで思ったんだけど、妖怪側の関わりではなく、采菜のおばあちゃんの持っている知恵のような、賽河原町の人間側の関わりみたいなのを読んでみたいと思う。

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